市場は利上げをほぼ織り込む、FOMCメンバーの発言まとめ

投稿日:2017年6月2日 カテゴリー:FRB・FOMC, 重要イベント・発言まとめ

本日、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル理事が、「経済がほぼ想定通りに進展すれば、緩やかな利上げを続けることが適切」と発言したことや、ADP雇用統計が予想を大きく上回ったことにより、CME FedWatchが算出する米国利上げ確率は95.8%までに上昇しています。なお、前日は92%、1週間前は87%でした。

米国利上げ確率出典:CME FedWatch

先週、今週にかけて、FOMCメンバーの発言の機会が多くありましたので、今回の記事では、FOMCメンバーが最近2週間で発言した内容を整理したいと思います。

FOMCメンバーの発言

 氏名(敬称略)  役職 投票権 スタンス 5/22週 5/29週
 イエレン  議長 ハト派
 フィッシャー  副議長
 タルーロ  理事 ハト派
 ブレイナード  理事 ハト派
 パウエル  理事
 ダドリー  ニューヨーク連銀総裁 ハト派
 エバンス  シカゴ連銀総裁 ハト派
 ハーカー  フィラデルフィア連銀総裁 タカ派
 カプラン  ダラス連銀総裁
 カシュカリ  ミネアポリス連銀総裁 ハト派
 ローゼングレン  ボストン連銀総裁
 メスター  クリーブランド連銀総裁 タカ派
 ボスティック  アトランタ連銀総裁
 ブラード  セントルイス連銀総裁
 ジョージ  カンザスシティ連銀総裁 タカ派
 ウィリアムズ  サンフランシスコ連銀総裁

ブレイナード理事

ハト派で有名なブレイナード理事は、先週は下記のように発言しています。
・米国の経済が完全雇用の状態にあるのか依然として疑問。
・この数カ月はコアインフレがやや停滞した。
・世界経済についてはここ数年で最も明るい。

ブレイナード理事の上記の発言により、一時は利上げ確率が下がったのですが、今週に入り、下記のようにコメントしたことにより、市場が織り込む利上げ確率は再度上昇しました。
・経済指標が想定通りであるなら、間もなく追加の利上げが適切になる。
・バランスシート縮小は、米国経済に影響を与えないように緩やかに行うべきである。

パウエル理事

前回のFOMCから主な発言がなかったパウエル理事が、本日、下記のように発言し、利上げ確率は大きく上昇しました。
・最近の労働市場の動向は一段と速いペースでの引き締めを正当化する可能性がある。
・インフレは2%の目標を5年間下回って推移しているので、停滞すれば忍耐が必要。
・経済がほぼ想定通りに進展すれば、緩やかな利上げを続けることが適切。

エバンス・シカゴ連銀総裁

投票権を持つエバンス連銀総裁は、先週、下記のように発言しています。ややハト派的です。
・より早期のインフレ目標達成に向けた取り組みを強化することが重要。
・米国国民のインフレ期待が低下したのは、金融当局の景気刺激策が過度に保守的であった為。

ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁

投票権を持つハーカー連銀総裁は、先週、下記のように発言しました。
・今年3回の利上げが適切。

カプラン・ダラス連銀総裁

投票権を持つカプラン連銀総裁は、先週、下記のように発言しました。
・米国は完全雇用「寸前」である。
・景気が加速すれば3回以上となることもあり得る。

カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁

先週、下記のように発言しました。
・完全雇用に近づいているが、まだ不明。
・足元でコアインフレ率が鈍化している点を懸念。

ブラード・セントルイス連銀総裁

先週の下記の発言によると、ブラード連銀総裁は、ハト派のスタンスを崩していません。
・インフレ目標を著しく下回っており、懸念材料である。
・FRBの利上げ計画は過度に積極的かもしれない。

ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁

今週、下記のように発言しました。タカ派的な発言です。
・米経済は金融当局の二つの目標にこれまでになく近づいている。
・金融政策を正常に戻すため、金利を徐々に引き上げることが経済の過熱を防ぐことになる。

FOMCメンバーの発言まとめ

投票権を持つメンバーのうち、イエレン議長、フィッシャー副議長、ダドリー・ニューヨーク連銀総裁はここ2週間で発言がありませんでしたが、エバンス・シカゴ連銀総裁を除くFOMCメンバーがタカ派的な姿勢を示している為、6月14日-15日に開催されるFOMCでは利上げが実施される見込みがかなり高くなっています。


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米国株投資の勉強ブログ | 2017年6月2日